2言語の字幕
【第14作(12分)】
これは、芸術祭での展示映像でした。
スペイン語翻訳者さんが、スペイン語から日本語へ
わたしが、その日本語を英語へ
翻訳し、映像では
右方:日本語字幕【縦】
下方:英語字幕【横】
で表示するという、面白い流れで仕上がったドキュメンタリー作品でした。
画面には safe area というのがあり、その枠内に字幕を納めます。四辺の端、ギリギリの位置に字幕があったら読みにくいからです。
昔のテレビと、今のテレビやパソコン画面では縦横の比率が異なるし、平面になったし、そもそもテクノロジーのレベルが違うので、この safe zone にこだわる必要はないという意見もあるようです。けれど、わたしは大事な基準だと思います。
昔と今で safe area の範囲は異なります。
ただ、そんな条件に適っていても、2つも字幕があると画面を覆ってしまう印象が拭えないと感じました。それに、どちらの言語も読めてしまうと、脳が疲れます。
字幕は、読み手に視覚的負担を与えるのだなと改めて思いました。
もう一つ記憶しているのは、揚げパン料理の紹介で、日本語字幕が「食物」となっていたことです。「しょくもつ」と読めてしまうので、「料理」「食べ物」あたりが良いのではないでしょうか……とお伝えしてみたら、修正が入りました。
2言語の翻訳者がいると、こんな利点がありますね。
その後も、フランス語 ⇒ 日本語 ⇒ 英語で、2言語の字幕作品に取り組んだことがあります。デメリットとメリットがあるのは確かです。
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