詩の翻訳
【第10作(130分)】
この映画は2018年ドイツの映画祭で上映されました。字幕翻訳をして印象に残っていることが2つあります。
ひとつは、詩的なセリフを意訳したところです。わたしは英語は音楽だと思っているので、音の流れが心地よいかを意識します。
If we can hear
the faint voice of truth,
wherever we are, or
whatever we do,
we can live together.
もうひとつは、監督が作詞した部分の翻訳でした。最後のシーンで音楽が流れるのですが、歌詞を字幕にすることになりました。
I remember that summer day
as if it was my birthday.
I don’t remember how old I was then.
Beyond the sunflowers
leaning and withering,
the endless sky stretched
awesome blue.
わたしが「英詩の世界」を肌で感じられたのは、学生時代、アイルランド人教授のクラスを受けたときです。最初は難しかったです。けれど、一語一語が生きていると感じた途端、イメージや情景が心に浮かびました。あの感動は忘れません。
だから詩を英訳するとき、一語進む度にイメージや情景が描かれるように心がけています。
詩の翻訳は、音楽と絵画のコラボレーションかもしれません。
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