翻訳の土台

翻訳を志したとき、もちろん「良い翻訳をしたい」と思いました。今も同じです。ネイティブがスルスル読める英語、日本人がしっくりくる日本語を生み出したい。だから、受講したり独学したりしてきました。これからも続けます。


受けた講座は3種類(基礎1回・実践2回)で、英語字幕については個人指導を受けました。独学では、雑誌・書籍・インターネットを活用して、次のお三方から翻訳の基本知識、貴重なコツや知恵を盗みました。尊敬しています。


仁平和夫さん(経営関係のノンフィクション翻訳家)

成瀬由紀雄さん(産業翻訳家)

灰島かりさん(児童文学翻訳家)


良い翻訳とは? 追求すればするほど、言語の基礎知識があって初めて、翻訳学習が実を結ぶと感じます。わたしの場合、大学で学んだことが翻訳の土台です。


【1】Linguistics(言語学)

いろいろな角度から言語の仕組みを見て、解き明かそう! 文法を含んだ学問です。良かった教材は


An Introduction to Language (5th Edition)

Written by Victoria Fromkin and Robert Rodman

現在は第11版。やはり需要が大きいのでしょう。


Doing Grammar

Written by Max Morenberg

現在は第5版。これも人気なのだと思います。


【2】Rhetoric(修辞学)

巧みに言葉を用いて、文章の表現効果を高めよう! そのテクニックです。良かった教材は


The Practical Writer (6th Edition)

Written by Edward P. Baily and Philip A. Powel

現在は第9版。わたしの手元にある第6版のリンクは見つけられませんでした。


【3】ESL(English as a Second Language、第2言語としての英語習得)

全ての言語において、母語習得のプロセスに共通点があります。それを研究し、プロセスをまねて、英語で英語を習得させる教授法を学びました。良かった教材は


Teaching by Principles : An Interactive Approach to Language Pedagogy

Written by H. Douglas Brown

現在は第2版。素晴らしい内容なので、日本の英語教科教育・教職課程で普及してほしいものです。


言語学、修辞学、ESLの3つは、本当に興味深かったです。どこまでも奥深い世界にただ感動していました。これらと翻訳学習が掛け合わされて、今、わたしの翻訳の土台となっています。



映像翻訳者 mizuki

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