初めに音楽ありき
乳児の耳には、さまざまな音、会話、音楽が一緒くたに入ってきます。そのうち会話を聞き分け、音を真似て "babbling(意味のない声出し)" を始めます。
次第に単語を聞き分けられるようになり、音を真似て単語をぽつぽつ発し始めます。意味も伴うようになります。
そして、幼児になると単語を組み合わせ、内容のある文を構築し始めます。
この母語習得のプロセスは「第2言語 (English as a Second Language) の教授法 」で核となります。英語で英語を教える(学ぶ)からです。わたしはこの教授法を中学と高校で生かし、英語教育に携わっていました。そして、いつも感じていました。
鳥や動物の声、雨風の音、工事や乗り物の音、まわりの会話や歌声、あらゆるジャンルの音楽…… これらはすべて「音楽」として赤ちゃんの耳に入っているのではないか?
思い起こせば、わたしが初めて英語ニュースを聞いたとき、それは「音楽」に聞こえました。
意味はわからないけれど、音が流れ、リズムとイントネーションがある。
すべてがメロディーを創り上げ、そこに内容が伴っている。
つまり、
言語の前に「音楽ありき」
単語や文、内容の前に「リズムやイントネーション、メロディーありき」
ではないかと思うのです。
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